令和6年事例Ⅳの再現答案です。
他の事例はこちらからご確認ください。
第1問(配点25点)
(設問1)
(a) | (b) | |
① | 有形固定資産回転率 | 11.26回 |
② | 自己資本比率 | 14.15% |
③ | 売上高営業利益率 | 1.01% |
(設問2)
D社の当期の財政状態および経営成績について、同業他社と比較した場合の特徴を80字以内で述べよ。
顧客からの評価が高く、一貫生産体制がある為、効率性が高い。来店客数、客単価減少や大手進出による競争激化で収益性が低く、内部留保が少なく借入が多い為安全性が低い。
第2問(配点20点)
(設問1)
(a) | 6500袋 |
(b) | 240袋 |
(c) | 2670800円 |
(d) | 各社の1袋当り直接作業時間 X:1 Y:1+1.5=2.5 各社の1袋当り機械運転時間 X:2 Y:2+0.5=2.5 単位時間あたりの限界利益 X:(3000-1780)/2=610 Y:(4800-1780-1600)/2.5=568 以上よりX社の生産を優先する。 X社を6500袋生産した場合、直接作業時間は3500時間、機械運転時間は600時間余る。 Y社の生産量は600/2.5=240 営業利益は、(3000-1780)*6500+(4800-1780-1600)*240-5600000=2670800 |
(設問2)
(a) | 4895円 |
(b) | Y社を2400袋生産した場合、直接作業時間は4000時間、機械運転時間は7600時間余る。 X社の生産量は7600/2=3800 Y社の販売価格をyとして、下記の式を解く。 (3000-1780)*3800+(y-1780-1600)*2400-5600000≧2670800 y≧4894.5 |
第3問(配点30点)
(設問1)
(a) | 41万円 |
(b) | 46万円 |
(設問2)
(a) | -116.77万円 |
(b) | 減価償却費の差額 540/9-240/12=40 初期投資額 -540+70=-470 旧機械の売却損 240-20*3-70=110 タックスシールド 110*0.3=33 初年度のCF 30*0.7+40*0.3-25+33=41 2年目のCF 70*0.7+40*0.3-15=46 3~8年目のCF 70*0.7+40*0.3=61 9年目のCF 70*0.7+40*0.3+40=101 NPV -470+41*0.917+46*0.842+61*5.033*0.842+40*0.460=-116.766 |
(設問3)
(a) | |
(b) | ある |
(c) | 正味現在価値の期待値がプラスなので投資を実行すべき。 予測の7割になる場合は投資を実行せず、予測通りになる場合は投資を実行する。 |
第4問(配点25点)
(設問1)
D社では、事業部の業績評価のために、加工事業部から飲食事業部および惣菜事業部への製品の供給を事業部間の販売とみなし、そこでは製品単位当たりの全部原価に一定の割合の利潤を上乗せした価格を用いている。D社が採用しているこのような価格の設定方法には、事業部の業績評価を行う上でどのような問題点があるのか、80字以内で説明せよ。
問題点は①各事業部が短期志向になり、業績向上を図る目的で、適正でない利益を上乗せする可能性がある事、②社内取引の為、各事業部の業績と全社業績が一致しなくなる事。
(設問2)
D社では、創業者である社長が事業部の運営に大きな影響力を有しており、設備投資に関しては当該社長が実質的な意思決定権限を持っている。このような場合、財務指標を用いて事業部長の業績評価を行うときに留意すべき点を、60字以内で説明せよ。
留意点は、適正な設備投資が実行されない可能性がある為、投下資本利益率や有形固定資産回転率等の指標に影響が出る可能性がある