本日は令和5年事例Ⅲの再現答案です。
令和5年の敗因は、事例Ⅲで得点が伸ばせなかったことと事例ⅣでCVPに時間を使いすぎたことだと分析しています。
これから2次試験を勉強される方は、「こんな答案を書いてしまうと不合格になるんだ」と反面教師にして頂けるとよいかと思います。
第 1 問(配点 10 点)
C 社の生産面の強みを 2 つ 40 字以内で述べよ。
①経営者、工場管理者の料理人経験、②ホテルや旅館の厨房と同様の設備機器レイアウト
ふぞろい採点は6点。
第 2 問(配点 20 点)
C 社の製造部では、コロナ禍で受注量が減少した 2020 年以降の工場稼働の低下による出勤日数調整の影響で、高齢のパート従業員も退職し、最近の増加する受注量の対応に苦慮している。生産面でどのような対応策が必要なのか、100 字以内で述べよ。
対策は、①受注量が最も多い惣菜の各工程の機械化、自動化の検討、②販売先料理長から口頭で指示され、工場管理者がメモしているレシピの整理、DB化、共有による手戻りの防止、③月次生産計画の週次化、である。
ふぞろい採点は7点。
第 3 問(配点 20 点)
C 社では、最近の材料価格高騰の影響が大きく、付加価値が高い製品を販売しているものの、収益性の低下が生じている。どのような対応策が必要なのか、120 字以内で述べよ。
①パートリーダーが経験値で見積もっている食材や調味料の必要量の標準化、マニュアル化による定期発注の精度向上、②入出庫履歴の記録の徹底、③ロットサイズ見直しによる多品種少量への対応、等により、在庫削減、廃棄抑制、納期短縮を図る。
ふぞろい採点は6点。
第 4 問(配点 20 点)
C 社社長は受注量が低迷した数年前から、既存の販売先との関係を一層密接にするとともに、他のホテルや旅館への販路拡大を図るため、自社企画製品の製造販売を実現したいと思っていた。また、食品スーパー X 社との新規事業でも総菜の商品企画が必要となっている。創業から受託品の製造に特化してきた C 社は、どのように製品の企画開発を進めるべきなのか、120 字以内で述べよ。
①最近採用した外部人材の中堅食品製造業での製品開発の実務や管理の経験の活用、②経営者、工場管理者の料理人経験の活用、③販売先料理長への対応で培ったノウハウの活用により、企画開発を行う。又、配送業務を営業部から外し、顧客ニーズの収集に注力する
ふぞろい採点は12点。
第 5 問(配点 30 点)
食品スーパー X 社と共同で行っている総菜製品の新規事業について、C 社社長は現在の生産能力では対応が難しいと考えており、工場敷地内に工場を増築し、専用生産設備を導入し、新規採用者を中心とした生産体制の構築を目指そうとしている。この C 社社長の構想について、その妥当性とその理由、またその際の留意点をどのように助言するか、140 字以内で述べよ。
新規採用者を中心とした生産体制の構築という点で妥当でない。理由は、高齢のパート従業員が退職し、受注量の増加に苦慮する状況で工場を増築しても、経験のない新規採用者では生産能力を活用しきれないからである。対策として、ベテランや工場管理者の技術をOJTや標準化で承継する。
ふぞろい採点は13点。
ふぞろい採点の結果
ふぞろい採点は44点で、公式採点と同じという結果になりました。
ブログを書くにあたり、過去の古傷をえぐるような気持ちで再現答案を見返しましたが、これは不合格になって当然ですね。
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