令和6年事例Ⅲの再現答案を公開します。
他の事例については下記からご覧になれます。
第1問(配点20点)
C社の強みを80字以内で述べよ。
①社長の搬送機器を含む工場設備レイアウト設計経験や生産性向上の提案力。②設計から組立まで対応できる一貫生産体制。③搬送機器生産を国内に移管しており、納品が安定。
第2問(配点20点)
コロナ禍以降増加傾向にある受注量に対応するため、C社製造部では工程改善によって生産能力の向上を図る検討を進めている。どのように工程改善を進めるべきか、100字以内で説明せよ。
①ラインバランシングにより工程間の負荷を平準化し、前工程の仕掛品増加を減らし、後工程の手待ちを減らす、②多能工化を図り、多工程持ちを育成し、工程間の応援体制構築、以上の工程改善を進め、生産性を上げる。
第3問(配点20点)
C社では、受注量の増加や納期短縮要請などの影響で製造部の工程管理が混乱している。どのように工程管理業務を改善すべきか、その進め方を100字以内で助言せよ。
①日次日程計画を作成し、設計変更や納期変更を迅速に反映させる、②生産計画、生産統制をIT化し、一元管理し、全社共有する、③各作業の工数見積を実績を基に作成し標準化、以上により混乱をなくし、納期を短縮。
第4問(配点20点)
C社の顧客企業との契約金額は、最近の材料費や人件費の高騰に対応した見直しは行われているものの、現状のコスト高には対応できていない。今後、顧客企業と価格交渉を円滑に行うための社内の事前対策を、120字以内で助言せよ。
営業面では①据付後のメンテナンス費用を見積もりに含める、②営業に設計担当者が同行し、設計変更による手戻りを防止する。製造面では、ラインバランシングや多工程持ち育成により製缶工程の負荷を減らし、残業や休日出勤を減らす。以上でコスト削減を図る。
第5問(配点20点)
C社社長は、小規模の工場施設や物流施設の新設や更新を計画している企業と直接契約し、自社企画の製品を設計、製造することで事業を拡大したいと考えている。この新しい事業展開を成功させるにはどのように推進するべきか、120字以内で助言せよ。
①社長の工場設備レイアウト設計経験や提案力を形式知化し、OJTを行い、営業力を強化する事で、VE提案により受注を増やす、②顧客ニーズを収集し、一貫生産体制を活用し、自社企画製品の設計、製造を進める、以上でX社の依存を減らし、事業を拡大する。
試験直後の感想
「第4問は、営業面、製造面の2つの切り口から書けたのは良かったけど、内容は微妙だな」
「第4問以外はまあまあいいんじゃない」
その後、解答速報を見て第4問は大事故が発生している可能性が高いことが判明。やはり、今年も合否の鍵を握るのは事例Ⅲになる予感。
結果は改めてご報告します。